小児科と耳鼻科について


 こんにちは、Sです。

タイトルの記事について・・対立構造みたいに見えてしまい耳鼻科の先生方には恐縮なのですが、あくまで私個人の考えであり、いたずらにあおったり目の敵にしているつもりではないことをまずはお断りしておきます。

上記のテーマについて、ネット上で面白い記事を見つけたので紹介させていただきます。

ぜひ一度ゆっくりご覧になってみてください。

(RAYCOPサイトより)【ドクターズコラム】風邪をひいたら小児科?耳鼻科?

  いかがだったでしょうか?

なぜ布団掃除機のRAYCOPがこのような記事を出しているのかは不思議なところですが、

読むのが面倒だなという方にかいつまんで説明しますと(笑)

ご夫婦で小児科と耳鼻科を開業されておられるお医者さんからの意見で、

「子供が風邪を引いたら、どちらを受診すればよいのでしょうか?」

との質問に対して、

「まずは小児科を受診でよいと思います。」

とお答えしておられます。

 この問題の難しいところは、どう意見を言っても立場からのバイアスがかかってしまうことです。

私は小児科医なのでどうしても立場上「小児科に来てね」としか言えないし、

またそう言っても周囲からは「小児科医なのだから小児科に来てねと言うのは当たり前だろう」と思われてしまうことです。

また耳鼻科の先生は「いや鼻の専門家は耳鼻科なのだから、耳鼻科に来るべき」と言われるでしょう。

そしてそれもやはり「耳鼻科なのだから(以下略)」となるわけです。

 その点から言うと、↑の先生はご夫婦で両方の科を標榜しておられ、どちらに来てねと言っても差し支えないという非常にありがたい立場からのご意見でした。

長々と言い訳?した割には、結論は以上です。

以下は余談ですので、読み飛ばしてもらって大丈夫です。

 小児科とは、どのような科か。

私が大学で小児科学を学んだ時に最初に教えられたことは、「小児は成人の縮小ではない」、という言葉です。

人間の体のことなのでもちろん小児と成人は共通する点は多いですが、かといってすべてが同じわけではありません。

成人には見られない小児特有の、またはその時期特有の病気があったりします。

逆に成人には多い病気も、小児では非常にまれだったりすることもあります。

そのような知識を蓄えて、「小児である」という観点からものごとをみているのが、小児科医だと思っています。

 また私は、小児科医は総合病院にある科の中でもやや特殊な位置付けにある科だと思っています。

その理由の1つは、耳鼻科や眼科、皮膚科などのいわゆる「マイナー科」と呼ばれる科と意外なほど結びつきがあるという点です。

例えばやけどや重症化した薬疹等では皮膚科と一緒に患者さんを診たりします。

小児科はステロイドをよく使う科なのですが、その副作用のチェックで眼科に診察をお願いしたりします。

中耳炎がひどくなれば鼓膜切開を耳鼻科の先生にお願いしますし、帝王切開での出産があれば手術室に出入りもします。

おねしょやおちんちんの悩みでは泌尿器科に相談することも・・。

 このようにわれわれは様々な科の症状の入り口を、「小児」という切り口でたくさん診ています。

そして自分にできない範囲のことをして下さるほかの科に対して、とてもリスペクトを持って接しています。

それは「中耳炎はここまでは自分で診ることができる、しかしこれ以上悪くなるなら耳鼻科に相談する」、「アトピーはここまで自分で診る自信がある、しかしこれ以上ひどくなるようなら皮膚科に相談する」というような線引きをしっかりするということにつながります。

そのような心意気をもって診療をしているため、「まずは小児科でよいと思います」という意見につながる、と考えています。

 さらにこれは余談ですが、患者さんに「鼻水が出るから耳鼻科に行ってきました」等と言われることも多いのですが、不思議と「おなかが痛かったので胃腸科に行ってきました」というのは聞いたことがありません。

この違いを突き詰めて考えてみると、なにか答えがあるのかもしれませんね。

#小児科